医師の転職先は病院だけではない?製薬会社への転職を徹底解説

医師の転職先は、転職サイトを利用すれば、病院やクリニック以外にも特殊な転職先を選べます

医師の就職先は、以前は大学病院の医局が確保し、それぞれの大学の医局員に教授や医局長が斡旋していることがほとんどでした。
その場合、基本的には、大学病院や関連病院である公立、あるいは私立病院であったり、稀にですが、医局員の開設している開業医のクリニックなどがありました。
平成16年より導入された、新臨床研修医制度(スーパーローテート制度)が導入された頃から、医局に属さずにフリーで病院を探し、個人契約でそれぞれの病院で勤務医として勤めている医師が増えております。
そのため、最近は医局に頼らず、メディウェル、エムスリーキャリア、リクルートドクターズキャリアなどの医師専用の求人サイトを利用して、転職をしていく医師も多くなっています。

そんな中、医師の転職先は必ずしも病院やクリニックのように、臨床医として患者さんを診療する仕事だけにとどまりません。
転職サイトを利用した職場の一つとして、近年、製薬会社で製薬企業の専属医師として働くドクターが増えています。
製薬会社では、医師として直接患者さんを診る仕事ではなく、新薬の開発、薬剤の副作用に関する研究、治験介入などの仕事があります。
一般的には、このような職務をこなす医師をメディカルドクターとも呼んでいます。
仕事内容や拘束時間が非常にハードな臨床医、勤務医ではなく、ある程度のワークライフバランスの保たれる製薬会社で研究開発をする医師の働き方が注目されており、それを解説していきます。

医師の働き方も、多様化してるんですね。その中でもメディカルドクターは人気の職種になっています。

勤務医としてのハードワークに疲れたてしまった・・・そんな医師には転職先の選択肢として製薬会社勤務という道もあります

臨床の現場で働く勤務医をしていると、専門の診療科にもよりますが、当然、当直や夜勤などのハードワークを課せられる場合が多いです。診療科にもよりますが、当直明けに夜間働き通しで徹夜から、翌日は普通に日勤を務め、手術などの過酷な業務を行うことも珍しくはありません。
もちろんやりがいもあり、医師としての使命感から勤務医として頑張り続けるドクターも多いです。

しかし、現実問題として土日や夜間などにもオンコールで出勤を命ぜられたり、休暇をほとんど取ることが厳しい勤務医の実態があります。
現状、外科や産婦人科などの医師の新領域の中でも、最もハードな勤務を強いられる科のドクターの割合は年々減少しています。
場合によっては、外科や産婦人科から、もう少し生活にゆとりの出来る、皮膚科や眼科、精神科や、あるいは美容整形などの診療科へ転科してしまうドクターもいます。

そして、あまりにもハードな勤務医のスタイルに疲れた医師、時間に融通を効かせたい子育て世代の女医さんなどが、いわゆる臨床医ではなく、製薬会社への転職を希望するケースが増えています。
特に、現在は医学部の入学者における女性の割合が増加しており、医学部定員の3人に1人が女性というデータがあります。
女性医師として体力的に勤務医が厳しいと感じられる場合は、製薬会社への転職は一つの選択肢として非常に有効であると言えるでしょう。

やはり勤務医はハードワーク…。女性医師が製薬会社を選ぶ理由がわかりますね。

実際に製薬会社に転職した場合、医師に求められる具体的な仕事内容を細かく解説します

では、製薬会社における医師の仕事内容とは具体的にどのようなものでしょうか。
多くの製薬会社では、臨床開発の仕事を任されることになります。

医薬品の開発は、我が国ではこれまで主に薬学部出身の薬剤師さんや、生物系の研究者によってされてきました。
最近では上記のような流れから、実際に臨床医としての経験や実績を持つ医師が新薬開発に携わることが多くなっています。
日本では、医師免許を持つ医師は、原則は臨床の現場で患者さんの治療にあたる臨床医として働くのが普通であるというイメージがあります。
大学病院で研究医として勤務する医師も多数いますが、その場合においても、多くは臨床医としての仕事も並行して行っています。

アメリカやヨーロッパでは医師が完全に臨床の現場から離れて、純粋な研究職として新薬開発に携わることは、実は珍しいことではないのです。
同様に、日本における製薬企業勤務の医師の仕事は、より良い医薬品の開発のために安全性と有効性、その副作用のメカニズムと対策などを研究、発表していく仕事です。
まずは非臨床研究で目的とする薬効を有する物質を研究し、最新の科学的技法を用いて新薬を開発していきます。
この段階ではあくまで治験薬ですので、実際に臨床現場で活躍するには多くの治験をこなしていかなければいけません。
そこで製薬企業医師は専門知識に富み、臨床の実問題を把握している医師を治験責任医師として任命します。

治験は、治験責任医師一人で行うわけではなく、その他の実地医療機関のスタッフ、被験者や、そのご家族と協力して行います。
新薬の研究、開発から商品化に至る過程で、どうしても治験、という段階を踏む必要があります。
もともと臨床医として、その地域の病院で勤務していたドクターの場合は、治験を各地域の大学や病院にお願いすることになっても、連携がスムーズに行くことも多く、非常に重宝されるのです。
このように臨床開発における医師の仕事は、チーム全体のプロジェクトリーダーとして医薬品の開発に携わリます。

製薬企業の医師は、新薬の開発だけでなく、プロジェクトリーダーとしても医薬品の開発に携わる重要な役割なんですね。

製薬企業に勤務は初めてで不安・・・そんな先生に臨床医と製薬企業勤務の求められるスキルの違いとは?

臨床医として必要な主なスキルは、最新の医学知識、検査や処置の手技、患者さんとのコミュニケーションスキル、また外科系のドクターであればオペなどの特殊技術になります。

対して、製薬企業で研究開発をする医師として働く際には、全く異なるスキルが必要になります。
例えば、新薬開発業務の管理方法や最新の化学的技法、様々な実験手技などです。
また大きなプロジェクトになれば、グローバル単位でのプロジェクトの進め方、治験に必要な知識やスキルなどです。
どちらかと言えば、大学病院における研究医としての仕事に類似する点が多いでしょう。
このように、必要なスキルは違うのですが、その分、新たな技術を獲得し、幅広い仕事ができる医師を目指すことも可能なのです。

製薬企業勤務の求められるスキル

  1. 新薬開発業務の管理方法
  2. 最新の化学的技法
  3. 様々な実験手技
  4. グローバル単位でのプロジェクトの進め方
  5. 治験に必要な知識やスキル

また、希望であれば、医療機関に臨床医として非常勤で派遣されることを認めている製薬企業もありますので、臨床の力を落とさずに新たなスキルを求める医師にも魅力的な仕事になっています。
それから、製薬企業医師は年齢的な制約がないのも魅力の一つです。
例えば急性期病院の外科系医師として働くのは体力的にも厳しく、高齢になれば現実的に継続が難しくなることもありますが、研究開発の仕事は年齢的制約を受けませんので60代になっても研究開発部長として活躍する医師が多くいます。

臨床医としてのスキルも落としたくない医師には魅力的な仕事ですね。

病院勤務と同等、あるいはそれ以上の待遇?製薬会社に勤務する医師の待遇や将来性また、QOLに関して

実際に製薬会社に研究開発職として勤務した場合、どのような待遇になるのでしょうか。結論からいうと、収入面でいっても、製薬会社によっては十分な報酬を提示している会社も多く、病院勤務医時代と遜色ない収入を確保することも可能になっています。

勤務医の就労実態の調査によると、勤務医の平均年収は1200~1300万円前後と言われており、製薬会社に転職した場合に、いきなり年収が大幅にダウンするとなると、現実的な選択肢としては厳しくなってきます。
しかし、多くの製薬企業における医師への年収は1500万~1800万円前後と言われています。

むしろ、これまで勤めていた病院勤務医としての待遇より、年収ベースではアップするケースも非常に多いのです。
また、一部の外資系製薬企業での募集では、さらなる高年収が望めるケースもあります。
このように、臨床医から製薬企業での研究開発職へ転職したとしても、待遇に関しては、むしろアップするケースが多いということが言えるでしょう。

製薬企業における医師への年収は1500万~1800万円前後!これは羨ましいですね〜

次に、QOLに関してですが、これは勤務医から製薬企業への転職を希望されるドクターが最も重視する点と言えると思います。

QOLとは?
「人生の質」「生活の質」。私たちが生きる上での満足度をあらわす指標のひとつです。

基本的に臨床医の勤務内容はハードであり、時間的制約が厳しく、生活のかなりの部分を仕事に費やすことになります。
特に外科や産婦人科など救急業務、当直業務が必須の専門科では、結婚後に女医さんが主婦業や子育てをしながら続けるには無理があります。

しかし、製薬会社での業務は基本的に時間内に終わることが多いですし、在宅での業務も請け負っているので、自分の生活スタイルに応じた働き方が選択できるのが魅力です。
また、製薬会社によっては、臨床医としての技術は落としたく無いという医師の希望も考慮し、週に数回、病院勤務の傍らで、残りの時間を製薬会社での業務に携わるという働き方も認めているところもあります。
そして製薬会社での勤務では、長期休暇が取れるのが魅力です。
製薬会社での勤務であれば1週間、場合によっては2週間の長期休暇をもらえるところもありますので、海外旅行なども行きやすくなっています。

自分の生活スタイルに応じた働き方が選択できるのは良いですね。

最後に、将来性に関してですが、臨床医としての仕事に一段落をつけ、研究開発職として、ビジネスパーソンとして生きて行くという覚悟ができている医師にとっては未来は非常に明るいものだと言えるでしょう。
もともと医学部に入るような人材であれば、優秀な方も多いため、その才能を臨床の現場だけでなく、ビジネスの場に広げて行くのも有意義だと思われます。

意識の高いメディカルドクターであれば、自ら経営学修士の資格を取り、医師免許と経営学の知識とを駆使して、活躍する人材も出てきています。
また、現状では、まだメディカルドクターを希望する医師が少ないため、待遇も良いですし、勤務医と違い、結果が出ればそれだけ待遇や出世にも反映されやすい業界ですから、そういった意味でもやりがいはあると言えます。
まさに近年の医師の就職先におけるブルーオーシャンと言えるでしょう。

まとめ

今回、転職サイトを利用した医師の就職先として製薬企業における開発研究という仕事を紹介しました。
日本では、まだまだ医師の職場として製薬会社はマイナーではありますが、欧米では、臨床開発研究は医療行為に準ずる、という考え方のもと、製薬企業で日本の約10倍の医師が働いていると言われています。
せっかくの医師免許を有効活用し、一般的な病院での臨床医としての働き方だけでなく、製薬会社への転職で、新薬の研究、開発、マネジメントに携わる仕事も興味深いものです。

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