病院と診療所(クリニック)の違いとは?現職看護師の経験談

医療法において、医療施設は病院と診療所(クリニック)の2つに分かれます。20床以上の病床を有するものを病院、0-19床以下の病床を有するものを診療所(クリニック)と定義されています。

病院の類型としては。一般病院、特定機能病院(高度の医療の提供など)、地域支援病院(地域医療を担うかかりつけ医)、精神病院、結核病院に分かれています。また、診療所においては1-19床の病床を有するものを有床診療所、病床を有しない診療所を無償診療所と言います。

看護師ってどうやったらなれる?

高校を卒業後、大学の看護学部、三年制の短大の看護学科、三年制または四年制の看護学校を卒業することで看護師国家試験の受験資格を得られます。そして、看護師国家試験に合格し、晴れて看護師になることができます。
合格率は90%近くあるも、国家試験を合格しないことには何の資格も得られないという事です。

ちょこっと裏話

看護系大学に通っていれば実習など経験した中で看護師に向いていないと看護師になることをあきらめたとしても、4年制大学卒業というものは得られるので、一般の大学を卒業するのと同じように企業に就職することは可能です。一方、高校を卒業して看護学校に入学した場合には、卒業しても看護師国家試験を合格しなければ、高卒と同じこととなるため看護職以外に自分が望む就職をすることは厳しいのが現実です。

わたしは高校卒業後に看護学校に入学したが、在学中、受験勉強をしていると先生から「国家試験落ちたら、ただの人だよ!」と言われたことがあります。まさにその通りであると実感しました。わたしが受験した2001年は、看護師国家試験の合格率が80%代でした。

当時の合格発表日が3月30日ごろの合格発表であったため、不合格であった数名の友人は4月1日の入社式目前に内定取消になりました。それでも、病院側が看護補助(ヘルパー)として、採用してくれる施設もあったけれど、給料は看護師採用とは格段に違う上に、働きながら翌年の看護師国家試験の準備をしなければいけないことは相当苦労します。

さぁ、看護師として働こう

在学中、最終学年の夏休みには就職試験があり、ほぼ100%が病院に就職します。看護師は合格したからと言って看護師として一人前の仕事をすることはできません。

在学中はもちろん無資格者であるため患者さんに採血することがないので、就職してはじめて患者さんに採血をします。そのように、看護技術を学ぶためにはまず教育がしっかりしている病院に就職して、1年目は先輩看護師につきっきりでひたすら指導を受けることが大抵の流れです。

3年目、4年目となるとやっと1人前の仕事がこなせるようになります。その頃、ちょうど24-25歳。
結婚する人が徐々に増えてくる世代になり、ライフスタイルから退職を考える人もいます。

病院で働くメリット、デメリット

病院で働くメリット

病院で働くメリットとしては、受け身の姿勢であっても各病棟では疾患や治療について情報は手に入りやすく学ぶ環境には最適です。看護経験年数などに合わせた研修も行われます。

また、病院には医師だけでなく、薬剤師、栄養士、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、ソーシャルワーカーなど様々な職種と連携して患者さんを診ていけるというのも病院勤務のメリットです。夜勤をすることで必然的に給料が高くなります。

一般的な会社と同じように病院であれば福利厚生や退職金は望めます。元気になって退院する患者さんを見るときには、看護師として本当にうれしい瞬間です

ちょこっと裏話

人間関係においては、他の仕事と同じように合う人、合わない人はいると思いますが、看護は一人では行えないチームプレーなので、患者さんを良くしたい点では誰しも一致しており、特に患者さんの急変など力を合わせなければいけない状況においては人間関係がどうのこうのは言っていられないので、ある意味で人間関係に悩むことはなかったです。

病院で働くデメリット

病棟勤務の正規職員との条件として夜勤をしなくてはならず、外来であっても当直があり、夜勤をすることは体力的な面からすると年齢が上がるにつれてデメリットとなります。結婚して、子どもに恵まれるとどうしても子どもに合わせて仕事をしなくてはりません。

そして、簡単にメリット、デメリットと言えない部分においては、診療所(クリニック)勤務にないものとしては患者さんを看取るということです。

診療所(クリニック)で働くメリット、デメリット

診療所(クリニック)で働くメリット

診療所で働くメリットとして、まず夜勤がないことと日曜日が基本的に休みである施設が多いことです。卒業後は病院勤務で働いた後、結婚や出産を機にセカンドキャリアとして働く人が多いです。
家族に仕事を合わせられるのは最大のメリットです。

診療所(クリニック)で働くデメリット

デメリットとしては、最新の情報は病院のように入ってきません。各施設によりますが、研修に行くには自分の有休を使って、研修費も実費で支払うことも多いです。

病院で勤めようと診療所で勤めようと看護師として現役で働くには日々進歩する医療の情報は得る努力をして患者さんに還元すべきだと考えます。なので、診療所で働くには勉強をするには自らが動かなくてはいけないという意識を持っていないといけません。

各施設によって違うという点では、もう1点。福利厚生の面です。正規職員であっても施設によっては、保険の種類は社会保険ではなく医師国保の場合もあります。

医師国保の場合には、長期療養が必要な場合には社会保険のような療養手当金はでません。退職金があるかないかも施設によってです。

細かい条件は、必ず目を通してから応募し、あいまいなところは面接時に詳しく聞いておいた方がいいです。また、人間関係においては、少ない人数で働いているので、実際その施設に入ってみないとわからなく、人間関係がこじれた時には非常に働きづらくなるのは正直なところです。

ちょこっと裏話

病院で働いたことがあり、現在は診療所(クリニック)で働いている私個人としては、病院で働いていた当時ほど看護師としての喜びも悲しみも少ないのは診療所(クリニック)で働く特徴とも言えますが、地域で暮らす患者さんと共に、子どもを育てながら看護師として働く街の看護師さんというスタイルを望む人には最適です。

著者プロフィール

ナナ

現職の看護師。結婚や出産で夜勤が出来ないことなどから、転職を2度経験して。現在のクリニックには12年勤めています。

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